GLUT について。
Instruction for compile with GLUT

■ GLUT とは
OpenGL を利用するには、それを表示するために、大抵は何らかの各システム上で動く Window System を介さねばなりません。 その手続きやプログラムのソースは、基礎的な GUI プログラミングに始まり、さまざまな点で各々のシステム固有の手順、作法に依存してしまう傾向にあります。 GLUT は OpenGL を始めるまでのこの差分を埋めるように設計された、一種の抽象化を担うツールキットです。 OpenGL のために、いくつもの簡単なウインドウプログラム向け API (Application Programming Interface)を備えており、各システムの特性を知らずとも OpenGL プログラムに取り掛かれる大変便利なものです。
■ GLUT で始めよう

まず、コンパイル用 Makefile のテンプレートをコピーしてください ■ Makefile

GLUT をリンクしてコンパイルするには下記の要領で行います。

1. まず、先ほどコピーした Makefile をエディタで開いてください。

2. Makefile 中の以下の2行を (※1)素早く編集します。

SRCS = glflare.c loadlum.c
TARGET = glflare
SRCS には、 hoge.c などのコンパイルしたいソースファイル名(ソースを複数に分割したなら,スペースで区切れば一緒にリンクしてくれます),
TARGETには、 a.out など実行ファイル名をそれぞれ書いてください(これはもちろん1つだけです)

3. (※2)すかさずコマンドプロンプトで

% make
と、打つ。 ここでソース等に問題が無ければ,TARGETで指定した名前の実行ファイルが作られます。

4. 実行する前に 環境変数 "LD_LIBRARY_PATH""/usr/openwin/lib" を (※3)激しく追加しておいてください。 大抵の人が使ってる, cshやtcshなら、

% setenv LD_LIBRARY_PATH /usr/openwin/lib
で追加できます。 bashの人は setで。 このステップ4は、ログインした時に1度やれば 毎回する必要はないです。

5. 実行は、TARGETに "hoge" と指定したなら、

% ./hoge
で、(※4)華麗にできます。

以上のように、新しくプログラムを書く毎に Makefile を編集、あるいは新規作成して 演習を進めていってください。

(編注 ※1・素早く編集する必要はありません, ※2・すかさずな必要はありません, ※3・激しい必要はありません, ※4・華麗とは限りません)
■ GLUT を使ってみよう
それでは下記のプログラムを作成し、上記の例に従ってコンパイルしてみて下さい。
#include <GL/glut.h>

void displayCallback( void )
{
  glClear(GL_COLOR_BUFFER_BIT); /* 色バッファのクリア */
}
  
int main(int argc, char *argv[])
{
  int win;

  glutInit(&argc, argv);            /* glut の初期化 */

  glutInitDisplayMode( GLUT_RGB );
  glutInitWindowSize( 400, 400 );   /* pixel でウインドウサイズを指定する */
  win = glutCreateWindow( "TEST" ); /* ウインドウの生成 */

  glutDisplayFunc(displayCallback); /* 描画関数を指定する。
				       描画の必要があると呼ばれます。 */

  glutMainLoop();                   /* イベント処理を開始します。 */

  /* 処理が完了すると、関数から実行ポイントが戻ります。 */

  return 0;
}
実行結果は以下の通りです。ウインドウには何も表示されていませんが、当然です。 そこから先が OpenGL を進めながら、この授業中に体験していただく部分ですので。 ソースコードを見ると、描画を担う関数としてそれらしい物が見当たります。 どうやら、ここに OpenGL の関数を記述すれば、何か表示してくれそうな気がしませんか。
TEST
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Written by Yasuhiro Yamazaki, 2001.
Modified by Youhei Nishidate, 2003.